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ファニーゲーム

『ファニーゲーム』
 FUNNY GAMES

【製作年度】1997年
【製作国】オーストリア
【監督】ミヒャエル・ハネケ
【出演】スザンネ・ローター/ウルリッヒ・ミューエ/フランク・ギーリング/アルノ・フリッシュ/スザンヌ・ロタール/ウルリッヒ・ミューエ



【イントロダクション】 by TSUTAYA DISCAS
別荘へと訪れたショーバー一家。そこへペーターと名乗る若者がやって来る。礼儀正しい態度を見せていたペーターだったが、もう一人パウルが姿を現す頃には態度は豹変し横柄で不愉快なものとなっていた。やがて2人はゲオルグの膝をゴルフクラブで打ち砕くと、突然一家の皆殺しを宣言、一家はパウルとペーターによる“ファニーゲーム”の参加者にされてしまう。

【感想】 ネタバレ
ハネケ監督作品の中でも一番の問題作といわれている作品。不快な作品を作るで有名な監督ですが、余りにも理不尽な暴力を描いているため、観終わった後の凹み度はかなりなもの。ちなみにハネケ監督は、セルフリメイクもしてしている。

オープニングでは、仲むつましい家族が車で曲当てゲームをしながら別荘に向かう、ほのぼのシーンから始まります。が、一転FUNNY GAMEというタイトルが出るときには、荒々しいロックの曲に変わり、作品のイカレ感がいきなり伝わってきて、いきなり嫌な予感・・・。

別荘で、ヨットの準備や料理を作って楽しい時間をすごしているさなか、一見おとなしめの若者ペーターが卵を貰いにやって来る。さらに彼の友人パウルも家にやってきた。その瞬間から一家は一方的に理由の無き<、殺人ゲームの標的とされます。12時間後に一家が死んでいるか、生きているかという理不尽な賭け。

あまりにも身勝手で残虐極まりない犯人達には、憎しみと吐き気しか覚えません。犯人の憎たらしい顔(この俳優『ベニーズビデオ』でも憎い役を演じてます)、馬鹿げた発言、卑怯なやり口、全てにおいて嫌気を覚えさせられることでしょう。
ファニーゲーム1

さらに、犯人達は映画を観ている我々があたかも共犯者のように、話しかけてくるのです。お前もこのゲームを楽しんでいるんだろう?と言わんばかりに・・・。

犯人の最初の標的は子供。ドカンとショットガンの音が聞こえたかと思うと、あたりには血が飛び散り、床には血だらけの子供の死体。残酷にも、子供は父母が見ているその前で殺されるのです・・・。

子供が殺されてから犯人が逃げだします。生き残ったのは夫婦二人、動から静へ、しばらく夫婦の精一杯の生への執念が静かに繰り広げられます。父ゲオルクの足の骨が折れていても二人で協力して歩く姿、必死で濡れた電話を乾かそうとする姿、希望を持ち外に出て助けを探す姿、残されたもののいたいけな頑張りが涙ぐましくも表現されています。

でも、ハネケ監督は意地悪極まりない。
よりによって助けを求めた車の運転手が犯人達だなんて・・・。
転々と転がるゴルフボール。そこには、希望ではなく絶望しかなかった。

「ゲーム再開!!!」

・・・もう、書くのも嫌になる光景がラストまで続きます。
そして、なに?あのビデオテープ巻き戻し???ありえなさ過ぎる!

今まで、何作かハネケ監督の作品を観てきましたが、この『ファニーゲーム』は、今までの作品とは全く違う印象を受けました。この作品から伝わってくるものは、“暴力”でしかないです。

そして、ハネケ監督のインタビューはこうである。
「なぜ人々がこの映画に憤慨するかははっきりしている。私は憤慨させるために作ったからだ。暴力は撲滅できないものであり、痛みと他人への冒涜であることを伝えたい。だから、暴力を単なる見世物ではなく、観終わった後に暴力の意味を再確認するものとして描かなければならない。」

結局は、暴力しか感じなかった私ですが、それはハネケの狙い通りだったのですね・・・。

【満足度】
★3つ

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| バイオレンス | 00:09 | comments:15 | trackbacks:2 | TOP↑

COMMENT

監督・・・深いですねその感想。
暴力の映画ですか~。ちょっと見てみたい気がしますねw

| チキン | 2009/05/25 21:30 | URL |

この作品なかなかレンタル屋に置いていないですよ~。
ツタヤディスカスでようやく借りれました。
凹むの覚悟なら、観てもいいかもです(汗)
ちなみに、もうすぐリメイクが出ると思いますので、そちらを観てもいいかもです。

| とら次郎 | 2009/05/25 23:27 | URL | ≫ EDIT

初めまして。

興味そそられまくりで、ツタヤに予約入れました。
リメイク版はすぐに借りられそうでしたが、オリジナルが観てみたくて。
そんなわけでレンタル待ちです。

| かおり | 2009/06/08 21:46 | URL |

かおりさん

はじめまして!

ツタヤは、こないだまで全然借りれませんでしたが、新入荷していましたね。
近じか観れればいいですが。

でも、娯楽映画でもホラー映画でもなく、凹む映画ですから後味悪いですよ~。

| とら次郎 | 2009/06/08 21:49 | URL | ≫ EDIT

こんばんわ
観ました…

えっっ まさかの巻き戻し…

自分は 時計じかけのオレンジ の後味の悪さを思い出しました。
 
でも、こんな現実が今もどこかで行われているんでしょうね…

話は変わりますが、今日コンビニで「ゾンビ大図鑑」なる書籍を購入しました…
サブタイトル「VSゾンビ生存マニュアル」…
おもろい世の中です。

| Y0-shit | 2009/08/08 23:36 | URL |

あっ

間違えました…

ゾンビ大事典

「本気で生き残るための究極ゾンビマニュアル」!!

| Y0-shit | 2009/08/09 00:19 | URL |

Y0-shitさん

みちゃいましたか、この理不尽な暴力だけの映画を。
後味悪すぎですよね・・・。
ハネケ監督の笑みが見えてきそうです。
リメイク版も全く同じストーリーだそうです。

ゾンビ大事典面白そう。
あなたがゾンビに会ったときに生き残る方法とかですか?

| とら次郎 | 2009/08/09 22:28 | URL | ≫ EDIT

こんばんは
最近近くのレンタルショップにあったので借りました
理不尽すぎるあの展開にひたすらイライラ(`ω´;)
そして憎たらしい犯人達にイライラ(`ω´;;)

当たり前ですが暴力はいけないことです
不快感だけではなくこういう事を伝えたかったのかな?ってちょっと思いました

| あむ | 2009/10/31 18:56 | URL |

あむさん

観てしまいましたか、この理不尽な暴力だけの映画を。
犯人のやりたい放題に、気分わるくなりますよね。
巻き戻しのシーンなんか、目が点でした・・・。

ハネケさんが伝えたいことは、私には難しくて分からないのですが、暴力という不快感を伝えることで、暴力の意味を伝えたのかな???
しかし、ハネケ作品はいつも観るの疲れますね。

| とら次郎 | 2009/10/31 23:44 | URL | ≫ EDIT

リメイク版は見ました!
ホント珍しい映画だと思います。DVD購入しましたがなかなか鑑賞できません。

| クリコ | 2009/12/29 19:15 | URL |

クリコさん

はじめまして。
リメイクは私はまだ未見です。
ストーリーは全く同じなんですよね。
俳優が変わってどう感じるかといったところでしょうか。

| とら次郎 | 2009/12/31 16:42 | URL | ≫ EDIT

こんばんは
コメントありがとうございました

リメイクのほうはみられましたか?
元と全く同じセルフリメイクで、殺人側の雰囲気もかなり似ています
勿論「リモコン」もありました
完全に同じってことで、また陰鬱な気分になるかとは思いますが、
もしまだ見ていなかった鑑賞してみてください

しかし本当に作り手側(監督)の言う通りの感情しか出てこない。
全部計算しつくされてるんでしょうね
そう考えるとやはり、人間の心理をたくみについてくる巨匠の1人なんでしょうね、ハネケ監督。

あら…2回TBしてしまったようです、
お手数をおかけしますが
どちらか消していただけると嬉しいです><

| maki | 2010/10/11 19:24 | URL | ≫ EDIT

makiさん

こんばんわ。

リメイクは、観たいと思っていますが、まだ観れていません。
全く同じってことを知っているから、後回しにして、今まできております。
オリジナルには勝てないかなと勝手に想像している理由もあり。
といっても、是非鑑賞してみたいですね。

ハネケの手の内で踊らされている気持ちです。
作品観るたび毎回、どんよりしてしまうんですが、後で振り返ってみると妙に、彼の作品は印象に残っているんですよね。

TBの件了解です!

| とら | 2010/10/11 21:34 | URL | ≫ EDIT

一位な程怖かったですねぇ(>_<)

こういう映画好きですよ(^o^)/ 私は、USAの方を先に観て後からこちらを観たんですけど、全然変えてないですよねぇ~>゜) 服装までいっしょかい(笑) リメイクのUSAの方が吹き替え声優がミキシンイチロウだったので嬉しいですが、こちらは吹き替えしてなくてショックでした( 一一) 観易さではリメイクの方がなんだか入り込み易かったです。前の方が評価されてるようですが。しかし比べられないですね。そのまんまで(笑) 少年がカバーを被せられてゾッとしますね。でも結局銃で殺されたので、できれば犯人にグギッとしてほしかったですが、やはり残酷すぎるという事でしょうか? 子供が死んだあとでも夫婦は助かろうとしたけど、あの間の時間はちょっとしんどかったですねぇ~ そりゃスグに逃げようとしたら子供死んだのに…なんでしょうけど… そして、もう家の中じゃないのに、外なのに脅えて、演出がよかったですね。いいアイディアだと想います。ちょっとバイオレンス・レイクを想い出しました。同じ位怖いけど、こちらはオープニングで他の家族も同じ目にあってて、そしてエンディングも…犯人二人は、子供って感じじゃないところが安心できて観易いですね。バイオレンス・レイクは、子供だったので精神的に不安になりましたね。

| ウォッチ | 2012/07/09 22:09 | URL |

ウォッチさん

お返事遅れました。

リメイクは見ていないんですよね。
全く同じときいているので、だったら原作版だけでいいや~ってね(笑)

子供の死んだあとの夫婦のしんどい時間は、生を感じました。
だからこそ、結局犯人に会ってしまう絶望感があったのかもですね。

いやー、すごい凹む映画をつくったものです。

| とら | 2012/07/13 19:39 | URL | ≫ EDIT















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| いやいやえん | 2010/10/11 19:17 |

レビュー:『ファニーゲーム』/ 映画

題名:ファニーゲーム原題:Funny Games監督:ミヒャエル・ハネケ脚本:ミヒャエル・ハネケ出演:スザンヌ・ロタール(アナ・ショーバー) ウルリッヒ・ミューエ(ゲオルグ・ショーバー) アルノ・フリッシュ(パウル) フランク・ギーリング(ペーター)音楽:ジョン・ゾーン W・A…

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