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ドッグヴィル

『ドッグヴィル』
 DOGVILLE

【製作年度】2003年
【製作国】デンマーク
【監督】ラース・フォン・トリアー
【出演】ニコール・キッドマン/ポール・ベタニー/クロエ・セヴィニー/ローレン・バコール




【イントロダクション】  by Amazon.co.jp
ギャングに追われ、平和な村ドッグヴィルに逃げ込んできた一人の美しい女性を村人たちはかくまうことにする。彼女が2週間で村人全員に気に入られるという事を条件に…。

【感想】
2009年ラストのレビューになります。
昨年は『食人族』でグロ系締めでしたが、今年はどっしりと凹む作品で締めたいかと。 (-。-;)

あの『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で救いようの無いラストを見せ付けた、ラース・フォン・トリアー監督の奇才と呼ばれるのには、ふさわしい代表作。床に白い枠線と説明の文字を描いて建物の一部をセットに配しただけの倉庫のような舞台のみで撮影され、ナレーションにより登場人物の心理を説明していくという実験的な作品。

物語の舞台はこれだけ
ドッグヴィルの街

最初は、この白線のみの舞台に違和感を感じずには居られません。「舞台じゃないよね、映画だよね!?」という場違いな感情が漂います。恐らく、この異常な環境と約3時間と言う長丁場に観ていられなくて、挫折した人も多いでしょう。でも、私は観ていくにつれ、この舞台が自然となじみ、いつの間にか物語りに引き込まれていました。余計な物がない分、登場人物の心理や様子がはっきりと分かることが出来たのです。

しかし、物語に引き込まれるにつれ、苦しい気持ちが徐々に大きくなってしまいます。観終わった後、ドシーンとくる嫌な気持ち・・・。人間と言う生き物の嫌な部分をはっきりと見せ付けられることへの不快感を耐えるだけの気持ちがないと、この映画はラストまでたどり着くこともないでしょう。

部外者に対しての村人の気持ちの変わりようが怖くて憎たらしい。
村になじむために一生懸命人々に尽くすグレースを、徐々に受け入れて感謝までする村人を見て、なんていい村なんだろうと、思えるほほえましさが前半には描かれています。しかし、平和は一瞬でしかないのです。慣れからくる苛立ち、従順な者への制圧欲、弱いものへのいじめ、という人間の間違った心理は村人をすぐに支配していきます。グレースは、村にとって都合の良い奴隷(ペット?)となってしまうのです。

グレースは美しすぎました。この小さな閉ざされた村には、彼女はやっぱり部外者でしかなかったんですね。そして、グレースの綺麗な心が余りにも痛々しい。決して村人を悪者扱いしない純粋な心が逆に罪だったのかもしれません。また、綺麗過ぎた心が故に、最後の彼女の決断が下ってしまったのでしょう。

グレース役のニコール・キッドマンですが、こんなに彼女は綺麗だったの?っと思えるくらい、この映画では美しです。長丁場を耐えられた理由として、彼女の美貌という理由も少なからずあるかもしれません。彼女の美貌は、村の田舎に対して、都会を象徴するにはもってこいでした。

ニコール

賛否両論の映画ですが、私はすごい作品だったと思います。
ですが、もう一度観るか?と言われたら、遠慮しますと間違いなく答えます。


【満足度】


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COMMENT

初めまして!

初めましてこんにちは。
いつもこのサイト様のレビューを参考にさせて頂いております。

出来ればで構いませんが、今公開されている映画「フォース・カインド」の
レビューをして頂けないでしょうか?
見に行くかどうか悩んでいるところなので…。
参考にさせて頂ければと思います。

宜しくお願いします。

| 神羅 | 2009/12/28 13:13 | URL | ≫ EDIT

神羅さん

初めまして。
ご覧いただいて光栄です!

『フォース・カインド』ですが、今のところ観に行く予定が無いのです。
すみません。
お正月に映画観にいくのですが、『アバター』の魅力に勝てずに、そちらにいきます。
せっかくお金出すなら、映画館で観る価値があるものをと思い、映像と迫力をもとめて、そう判断しちゃいました。
なので、『フォース・カインド』はDVDということにしちゃいました。
期待にこたえれずにすみません。

ただ、ネットで検索かけると、たくさんのレビューがあると思いますので、探してみればいかがでしょうか?
面白いみたいですよ。

| とら次郎 | 2009/12/28 19:17 | URL | ≫ EDIT

公開日からもう約7年近く経つんですね。
ラース・フォン・トリアーファンの私としては、この「ドッグヴィル」はかなり待ちわびた作品でした^^
「ドッグヴィル」も、続編の「マンダレイ」も個人的には好きです♪
このラース監督とM・ナイト・シャマラン監督の作品は、たとえ面白くなくてもいつまでも付き合い続ける覚悟でいます(笑)

| ゆっけ♪ | 2009/12/28 22:58 | URL |

ゆっけ♪さん

この作品、気になっていたのですが、時間の長さに敬遠していて、ようやく冬休みに入ったと言うことで、覚悟を決めてみました。
そしたら、一気に吸い込まれて思ったより時間のたつのが苦痛では無かったです。
このシリーズって3部作なんですね。
『マンダレイ』もそのうちみたいと思います。
私の場合は、付き合い監督としては、ハネケとロメロは付き合うしかない感じです(笑)

| とら次郎 | 2009/12/28 23:32 | URL | ≫ EDIT

こんにちは!大晦日にお邪魔いたします^^

これ観ましたよ!フォントリアー監督は好きでしたが、私も同じく最初は躊躇しました。これで映画になるのかよ、なんて。でも観ていくうちに引きずりこまれていったし、登場人物らのパントマイム演技にも見とれるようになりました。フォントリアーの語り口は独特でクセがありますが、私は好きです。
続編の「マンダレイ」はいつかは観たいと思っています。

フォントリアー監督のTVドラマ「キングダム」は中断したままで終わってしまいましたが、とても変面白かったのでDVDでも出してくれないかな~なんて思ったりしてます。

それでは今年もお世話になりました。来年もいい年でありますように♪

ガツンと応援~♪凸

| umetraman | 2009/12/31 11:07 | URL | ≫ EDIT

umetramanさん

こんにちわです~!
良い年末をお過ごしでしょうか?

とっても、気になっていたのですが、レンタルを手に取っては、戻してみるの止めたりの繰り返しでした。
白線だけということと、3時間というダブルパンチで観る気がなかなか出なかったんですよね。
でも、良い映画でした。癖はありますが、人によってははまる映画でしょう。
続編は、私も観てみたいのですが、ちょっと先延ばしします。

TVドラマは噂ではきいていますが、中断はなぜだったのでしょうか?
面白かったのに残念ですね。

こちらこそ、今年はお世話になりました!
応援もありがとうございます~。

| とら次郎 | 2009/12/31 16:51 | URL | ≫ EDIT

犬村

初めまして。
この映画はだいぶ前に見たんですけど
やっぱり気分が悪くなる話ですよね
ラストはうーんと思いながらもスカッとしてしまう腐った自分がありました

| ディエンド | 2010/01/08 03:07 | URL |

ディエンドさん

初めまして!
コメントありがとうございます。
同じく、ず~っともんもんとしたものが、ラストですっきりしてしまいました。
しかし、なが~い作品でしたね。
終始、暗い気持ちで観ていました。

また、よければコメントください。
今後とも、よろしくお願いします。

| とら次郎 | 2010/01/08 23:03 | URL | ≫ EDIT















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| mama | 2010/01/08 22:50 |

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製作:2003年 デンマーク 監督:ラース・フォン・トリアー 出演:ニコール・キッドマン/ポール・ベタニー/クロエ・セヴィニー/ローレン・バコール/ ストーリー:『ダンサー・イン・ザ・ダーク』などのデンマークの異才、ラース・フォン・トリアー監督による衝撃作

| SSKS* | 2009/12/28 23:41 |

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| Blossom | 2009/12/28 11:26 |

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いやぁもう、長い長い長すぎです。177分。なんせ、チョークで線を引いただけのセット舞台でしょ。そこから動くことなく177分。きつかった。ニコール・キッドマンの未見作品だったことと、監督がダンサー・イン・ザ・ダークのラース・フォン・トリアーということで鑑賞。こ...

| しーの映画たわごと | 2009/12/28 09:13 |

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